「レスキューホテル」が2021年2月8日より東京都内の民間病院でPCR検査施設として稼働開始

~コンテナホテル客室を移設し新型コロナ第3波対応に活用~

2021年2月18日

プレスリリース

デベロップは、災害などの有事に被災地などに駆けつける「レスキューホテル」の4例目の有事出動として、栃木県内で運営中のコンテナホテル客室2室を東京都内の民間病院に移設し、2021年2月8日(月)よりPCR検査施設として稼働を開始しました。

レスキューホテル設置の様子


【レスキューホテルとは】

レスキューホテルとは、デベロップが開発・運営するコンテナホテルの移動性やフレキシビリティを活かし、平時にはホテルとして運営される客室を、災害など有事の際に被災地などにすみやかに移設し、地域の皆さまにご利用いただくソリューションの名称です。

レスキューホテルは、宿泊施設として初めてフェーズフリー認証を取得しています。フェーズフリーとは、「日常時」と「非常時」のどちらにおいても役に立つこと、またそのような商品やサービスのことを言い、災害に強い社会をつくり、未来の命や暮らしを守ることを目指しています。


※レスキューホテル ウェブサイト → https://www.dvlp.jp/lp/rescue_hotel


【レスキューホテル誕生の経緯】

2011年の東日本大震災では、コンテナ型備蓄倉庫や復興従事者用宿泊施設の建設などで震災後間もない時期から現地に入りました。その際目にした避難所での生活、特に仮設住居建設までの暮らしに大きな課題を感じたことがレスキューホテル構想の原点です。

宮城県石巻市で復興従事者用宿泊施設として利用されたコンテナを栃木県佐野市に移設して2017年10月にオープンした「HOTEL R9 SANOFUJIOKA」の開発・運営経験を活かし、究極の移設性を持つコンテナホテル「ザ・ヤード」シリーズ1号店を2018年12月に栃木県真岡市にオープン。43の自治体がレスキューホテル出動要請のための協定を締結するなど活用の輪を広げて現在に至ります。

レスキューホテル出動の様子


【レスキューホテル出動実績】

2020年4月に長崎クルーズ船内における新型コロナウイルス感染拡大対策としてレスキューホテル初の有事出動をおこない、その迅速な配備や快適性などが政府・自治体関係者等に高く評価されました。本出動を契機に、有事インフラとしてのコンテナ活用が活発化しています。

2020年6月には東京都三鷹市および東京都千代田区へPCR検査体制強化のために出動、夏季や冬季を通じて問題なく診療活動が行えるなど、医療従事者の負担軽減のために現在も利用されています。


【今回の出動について】

2度目の緊急事態宣言発出など深刻化する新型コロナ感染状況および医療体制逼迫への対応として、東京都内の民間病院にPCR検査用施設としてコンテナ客室2室を6か月間提供します。当該出動に係る費用の全額について、国の新型コロナ緊急包括支援事業交付金の申請が行われる予定です。

新型コロナ感染拡大による医療体制逼迫の一因として、一部の医療機関に新型コロナ対策が集中する問題が指摘されています。全国で多数を占める民間医療機関が新型コロナ対応を行うには様々な課題を解決する必要がありますが、フェーズフリー機能を有する800室を超えるコンテナ客室が迅速に出動することで、独立した導線の確保など医療機関における基本的問題を解決でき、また利用終了後は再びホテル客室として利用できることから社会的コストを最小化でき、迅速かつ重点的な対策の実施に適しています。


【コンテナホテル ザ・ヤードシリーズ】

レスキューホテルの平時の姿、コンテナホテル「ザ・ヤード」シリーズは、建築用コンテナモジュールを利用した1棟1客室型の宿泊施設です。1室13m2というコンパクトさながら隣室と壁を接しないため静粛性とプライバシーに優れるほか、上質なベッド、ゆったり使用できるユニットバス、冷凍庫付冷蔵庫、電子レンジ、空気清浄機を全室装備するなど長期の連泊でも快適に過ごせる上質な宿泊空間がお客様の好評を得ています。

コロナ禍の中でも1か月に1店舗のペースでの出店を継続し、栃木・群馬・千葉・茨城・愛知・岡山・沖縄で27店898室が稼働しています(開業準備中の店舗を含みます)。今後もホテルとしての高いクオリティを目指し、お客様の支持を得て各地に展開し、全国どこでもすみやかにレスキューホテルが駆けつける体制を構築することで、早期の新型コロナ感染抑制や、災害に強い国づくりに貢献してまいります。


※コンテナホテル「ザ・ヤード」シリーズ ウェブサイト →
https://hotel-theyard.jp/